本プログラム受講にあたっての心構えや諸注意、受講生同士の交流会を行います。
教育プログラム
グローバルな視点に立って、今後の社会をデザインできる革新的な科学技術人材として、「新しい知の創造」、そして「社会的価値の創造」を目指しませんか?
UTokyoGSC-Nextでは、東京大学の多様な分野を活用した「3段階のSTEAM*型教育プログラム」を実施します。
これらのプログラムを通して、5つの能力
- ①知識俯瞰能力(知識を俯瞰する力)
- ②情報分析能力(情報を分析できる力)
- ③課題発見・解決能力(課題を見つけ解決する力)
- ④コミュニケーション能力(成果を形にする力)
- ⑤研究検証能力(次の課題を抽出する力)
の向上を目指します。
ここでは、第二段階と第三段階のプログラムをご紹介します。
東京大学のSTEAM 教育とは?
多様な分野の研究に触れることで、知識を融合し、新しいアイデアを創出する力、および科学技術と社会とのつながりにも着目した、学際的な視点を獲得することを目指します。
第二段階 成長コース(創造性を成長させる)
第二段階7月~12月
第二段階では、基礎的な学習から始まり、最先端の理工系に関連する様々な分野の知識を習得していきます。そして、STEAM型ワークショップを通して、知識を融合して新しいものを創造していく過程を体験します。第二段階の優秀者は、中間選考・二次選抜を経て第三段階に進むことができます
(1)第二段階ガイダンス・交流会【共通講座】
(2)基礎の学習【共通講座】
統計や線形代数、微分・積分などについて、高校レベルから大学レベルの内容についてまで、学習していきます。
(3)STEAM(教科・科目横断)型学習【選択講座】
東京大学の研究者が、学際的な最先端研究についてオムニバス形式で紹介します。いくつかの分野から、興味のある分野を選択し受講します。各講義は録画するため、聞けなかった講義も後日視聴できます。
◎2023年度の学習分野(参考)
- 知能/機械/情報系(空間情報科学、変形加工学、折り紙工学)
- バイオ/化学系(地球分子化学)
- 地球/環境系(破壊工学)
- 社会科学系(科学コミュニケーション、防災プロセス工学)
(4)科学英語
研究論文の構造や調べ方を、英語で学びます。
(5)STEAM型価値創造ワークショップ【共通講座】
最先端研究からイノベーションを生む方法を考えるワークショップを行います。
STEAM型学習で得られた知識を融合させ、新しいアイデアを創造することを体験します。国立研究開発法人産業技術総合研究所で開発したDesign Brain Mappingを使い、各々の研究テーマや研究ジャーニーマップ、研究を具体化するための工夫などについて個人ワーク、グループワークや全体ワークを通して、自分の研究提案を磨いていきます。
(6)成果発表会【共通講座】
STEAM型価値創造ワークショップで考えたアイディアをまとめ、チーム毎に発表します。
(7)研究提案書の作成【共通講座】
第二段階で学んだことをまとめ、第三段階で自ら実施したい研究テーマについて研究計画を立て、研究提案書にまとめます。
第三段階 発展コース(創造性を開花させる)
第三段階2月~12月
第三段階では、東京大学の研究室に所属してSTEAM型の課題研究を行います。皆さんの興味関心に応じて設定した「課題」を実験やフィールドワーク等によって、自ら解決していきます。さらに、研究の進捗状況により、国際会議での発表や論文発表に挑戦する機会があります。これらの研究活動に加え、「研究の手引き」や「研究倫理」セミナー、連携企業へのサイトビジットなどもあります。
(1)受講生ガイダンス・研究に先立った講義【共通講座】
研究の手引きや研究倫理について講義を行います。研究のイメージを掴むとともに、研究する上での心構えを学習します。
(2)論文作成・英語プレゼンテーションのための基礎講座【共通講座】
レポートや論文のまとめ方や英語プレゼンテーションのコツについて学びます。
(3)連携企業へのサイトビジット【選択講座】
科学技術と社会とのつながりを知る機会として、企業へのサイトビジットを行います。工場見学や社員の方々とディスカッションすることを通して、科学技術が社会の中に結実する現場に触れ、過去の研究成果がどのように社会に実装されてきたか等、科学技術と社会とのつながりを認識し、社会課題について考えていきます。
(4)論文・文献の読解、研究に関する安全指導【研究活動】
研究に必要なレビュー論文や基本文献を、研究者の指導のもと読み解き、高校では未学習の単元や大学学部生レベルの研究に必要な内容についても学習します。また、研究テーマに応じた安全指導もあります。
(5)研究室における実験・フィールドワークなど【研究活動】
研究者の指導の下、実験やフィールドワーク、データ整理分析、報告、ディスカッションを行います。研究を行う研究室や研究テーマは、皆さんが第二段階で作成した研究提案書をもとにマッチングを行い、面談をしながら決めていきます。活動日時は、指導者・事務局と受講生が話し合い、決定します。研究テーマにより異なりますが、1ヶ月に1、2回程度で研究室に通い、研究活動を行う人が多いです。遠方の場合には、Web会議システムを活用する場合もあります。本学に在籍する多国籍の学生や研究者が指導しますので、相互学習のなかで国際交流体験を積むこともできます。
(6)ポートフォリオの作成【研究活動】
毎回の活動で実験ノートに記載したデータや、持ち帰った課題に対し、自分自身で考えた疑問点等をポートフォリオ(ミニレポート)にまとめます。
(7)研究レポートの作成【研究活動】
ポートフォリオを参考にして、中間レポートおよび最終レポートにまとめます。
(8)研究発表会【研究活動】
中間発表会および成果発表会で成果発表します。中間発表会では、口頭発表した後にグループディスカッションを行い、受講生それぞれの研究を融合して、新たな社会的課題を解決できるのか、新しいものを生み出すことができるのかを考えていきます。成果発表会は、第二段階発表会と合同で開催し、多くの人に向けて成果発表します。
(9)国際会議や論文での成果発表
研究の進捗状況により、国内や海外での学会発表や科学コンテスト等への参加や論文執筆について指導します。また、海外の研究者とディスカッションする機会が得られる場合があります。
補強段階 強化コース(創造性を強化させる)
第二段階終了後
補強段階では、中間選考や二次選抜を通過できなかった受講生を対象に、創造性を強化するための協調学習型ワークショップを行います。優秀者は第三段階に進むことができます。