活動記録ブログ

国際学会への挑戦(小松勇輝)

立命館慶祥高等学校 小松勇輝

こんにちは。UTokyoGSC二期生の小松勇輝です。

私は、2022年6月20日から24日 までフィンランドのヘルシンキで開催された国際学会「2022 IEEE International Conference on Smart Computing (SMARTCOMP)」に参加しました。UTokyoGSCでは、外出自粛時における装着型ウエアラブルデバイスを使った会話量測定というテーマで研究活動に取り組み、その成果を「Toward Measuring Conversation Duration Using a Wristwatch-type Wearable Device〜腕時計型ウエアラブルディバイスを用いた会話時間計測手法の構築に向けて〜」というタイトルで世界に向けて発表してきました。


ヘルシンキ中央図書館にて

学会初日、指導教員の西山勇毅先生と共に、会場であるAalto大学に到着すると、様々な国籍・年齢の方がいらっしゃいました。私以外高校生は誰もおらず、場違いではないかと思う瞬間が何度もありました。しかし、先生の後押しもあり、英語で積極的に話しかけ、質問し、張り出された自分の研究のポスターを眺める人がいたら自分から話しかけに行きました。すると、少しずつ自分の英語が伝わっている感触が得られるようになりました。相手も興味を持って研究のことを尋ねて話してくれるので自信が持てるようになり、時間の経過と共にコミュニケーションもスムーズになっていきました。

そして、私の発表当日。開催はハイブリッド形式だったので、目の前にもネットの向こう側にも世界中の研究者がいました。世界で活躍されている大勢の研究者に囲まれ、聴こえる言語は英語のみ。足がすくみました。しかし練習どおりになんとか発表を終え、次は質疑応答。三ついただいた質問のうち一つが何を聞かれているのかが聞き取れないという問題が発生しましたが、西山先生のフォローのおかげでなんとか乗り切ることができました。


発表の様子

また、自分の研究分野以外の発表を英語で聞いて理解ができるのか不安がありましたが、配布された資料を先に予習し、その分野の専門単語を事前に調べておくと十分に理解することができました。発表後、登壇者の方に研究について直接質問すると、さらに深い話や自分の研究分野にも繋がる話が聞け、理解はより一層深まりました。

学会ではAalto大学内のキャンパスツアーもありました。大学内の研究室に案内され、そこで行われている研究の説明を受けていた時、学会の参加者達から研究に対する意見が上がり、国の垣根を超えた研究者同士の突然の議論が始まりました。そして議論を通して、それぞれ違う視点からの意見を聞いて高め合う姿勢に私は研究者の本質を感じ、どんな場面でも問い続ける彼らの探究心に憧れました。


イタリアの研究者の方との楽しい時間

異国の地での、世界中の方々が集う国際学会は、参加前は不安でいっぱいでしたが、参加してみると、多くの経験と世界中の研究者の視点を垣間見ることができた貴重な時間でした。

UTokyoGSCでの研究活動はこれをもって終了しますが、この経験をもとに大学進学後も自分なりの道を切り拓き、この国際学会にもっと力をつけて戻ってくることを、私の今後の目標としたいと思います。そしてその時は、参加者の方々と議論を交わせる自分になっていたいと思います。


ポスターの前で西山先生と

2022-07-09